交通安全の先生
交通戦争を彷彿させる朝の時間。 通学する子供たちと通勤する車の時間が重なります。 そこは旧道とも呼ばれる昔ながらの狭い道。 すでに退職された先生は、学校のある日は毎朝、 旗をもって、横断者が安全に通れる活動をしています。 ご自宅に伺うと、お茶を汲んでくれたのは先生ご自身で 「若いころに家内を亡くしましてね。たいしたもてなしができません。」 「おいくつの時に」「42です。」現在の私とほぼ同じ時期でした。 後日他の方から伺ったのですが、先生の奥さんは、 それは大変美しい人で、街では評判の人だったそうです。 それが、あの日、同じ旧道で、自転車の事故で一瞬にして亡くなってしまった。 しかし、先生は、その悲しみに暮れてしまうことなく、 子供たちを育て上げ、前を向いて学校のため地域のためにも尽くして来ました。 そして、今日も、旗をもって、子供たちに大きな声をかけます。 「はい、おはよう!おはよう!」 私は、そんな先生の背後にあるものを知り、心を打たれました。 先生の悲願をどうしても結実させたい。
2011/12/24