秋の夜長に、我が家で映画を観ました。 1939年製作「チップス先生さようなら」 英国パブリックスクールに赴任した男性教師を描きます。 旅行中に最愛の人との出会いがあり結ばれます。 学校にも新風が吹くのですが、その夫人は出産時に亡くなります。 やがて、チップス先生は校長となりますが、第一次世界大戦の渦中で、多くの生徒たちを失います。 そして、最後を迎えます。「生徒たちが、私の子供だった。」 この映画の中では、良き理解者であった夫人との別れが、切なくやりきれません。 終わった後に、じわじわと涙が溢れてきました。 すると、数年前の運動会を思い出しました。 小学校の教頭先生と子供たちをじっと見つめています。 「先生の息子さんは?」「実は、息子、亡くなりました。」 その瞬間、時間が止まったのです。 当時の私の息子と同じ年頃に亡くなったと伺いました。 先生にとっても、生徒たちが息子。 「さようなら」には、深い意味が秘められているようです。 先生の深い悲しみは、生徒への深い愛情に昇華されるのでしょう。
2009年10月29日