老舗の料理店を訪れました。 地元ならではの料理を振舞ってくれるので、 遠方よりの来客に喜ばれます。 しかし、老舗ゆえに変なこだわりが目につきました。 変なこだわりとは、頑固さかもしれません。 顧客には媚びない、もちろん流行にも左右されない。 それは、それで老舗らしいのです。 しかし、時代に取り残されてしまっている。 このままでは、どんどん顧客が離れてしまう。 もちろん、昔からの伝統を曲げない強さは必要です。 かたや、変る時代に対しての柔軟さも必要だと思うのです。 そこが、老舗として今後も生き続ける分岐点でしょう。 速水優さんが日本銀行総裁の就任時にコメントした言葉を思い出しました。 「神よ変えることのできるものについて、それを変えるだけの勇気を与えたまえ。 変えることのできないものについては、それを受け入れるだけの冷静さを与えたまえ。 そして、変えることのできるものと変えることのできないものとを見分ける、知恵とを与えたまえ。」 経済の舵取りも、店の舵取りも同じでしょう。 わが店も自戒したいです。
2008年12月01日