独立自営という希望
道に迷う若者が来店されて会話を楽しんでいました。すると、親以外にここまで話せる大人はいないと感謝してくれました。そこで、自分の子供時代を思い出しました。運動具店、玩具店、ジーンズ店、書店、カメラ店、薬店・・・どのお店も町内にあって、私の話を聞いてくれた店員さんたちがいました。最近は不登校の子供たちが増えていますが、このようなお店の価値が浮かび上がります。そこが居場所ともなる。人と人がつながって、お互いに助け合うところが店とも言えます。そして、その店には、子供たちの話を聞くゆとりと愛情があった。それは、どこから来るのか。文化人類学者の松村圭一郎さんが政治学者のジェームズ・スコットの言葉を紹介していました。「他人から指図されることなく、自らが働く日やその内容をコントロールしている。そのことが生み出す自由と自尊心の感覚への欲望は、ひどく過小評価されているが、世界中の人びとにとっての社会的希求そのものなのだ。」そのもとで、店はともに生きる拠点だと。この時代、店に来てくれた嬉しさに胸を高鳴らせる自営業者の自由を見直してみたいです。
2026/05/25