地元の商業者の集まりで、スーパーの店長の名刺には、ディスカウントを手掛ける大手流通会社の名前が入っていました。 また、地元で活躍する食品スーパーが、大手スーパーの傘下に入ったと伺いました。 さらに、当地でも、ドラッグストアの新規出店が続いているとの報告。 これらの成長を求める波は、時代に合わせる判断もあるのでしょうが、何か大切なものが置き去りにされていると感じます。 経済成長の時代は終わり、少子高齢化の時代を迎えているのです。 ここで、気を付けたいのが安売りという見えない罠です。 安く提供することを顧客のためと位置付けているのですが、果たしてそれは真なのか。 価格競争に拍車を掛けて、事業者の首の締めあいとなってしまいます。 まともに競争が進めば、利益はないことに至ります。別の視点では、賃上げは遠くなるのです。 この時代は、顧客だけに偏ることなく、事業者のことを考える時でしょう。 そこを補完するのが商工会議所であり、公正取引委員会であり、公的な立場にある方々だと思います。 そして、小売業者は、競争から共創に方針転換をすべき時です。
2025年10月11日